2024年4月3日
先進的林産地の宮崎県でキャニコムのラジコン式草刈機実証
株式会社筑水キャニコム(福岡県うきは市吉井町福益90-1代表取締役社長包行良光)は、開発中の林業用ラジコン式草刈機の実証の様子をお知らせいたします。
「造林の新たな一歩として、積極的にラジコン式草刈機を活用していきたい。」
宮崎県最南端の林産地である日南市において、林業用ラジコン式草刈機(以下、「本機」)が稼働いたしました。
3月に行われた宮崎県の事業として、宮崎県森林組合連合会が受託する「令和5年度新たな森林調査システム検証事業 新たな森林施業モデルの実施に伴う現地検討会」では、南那珂森林組合をはじめとする多くの現場作業者が参加し、積極的な意見交換の場となりました。
スマート林業の加速化を図ったこの検討会では、レーザー計測で得た地形データを活用し、伐採前から造林・保育計画を立案しています。
キャニコムが開発した本機は、林業における造林地用のラジコン式下刈機です。根株を避けながら走行ができるコンパクトサイズで、最大45度の傾斜での走行・飛散物の極少化・左右のクローラ幅伸縮による車体安定性・最低地上高を高くするなど、林業ユーザーのボヤキ(困りごと)を解消する仕様にいたしました。
今回、本機はあらかじめ想定された走行ルート計画に沿って、等高線と直交方向に作業いたしました。参加した現場作業者からは「傾斜地でも安定性が良く走行できる」・「操作も慣れれば、作業がはかどることがよく理解できた」と大好評を得ました。
本機は遠隔での操作が可能なため、オペレータの安全性は格段に高まります。
南那珂森林組合日南事業所の清水部長は「皆伐が進むにあたって、年間の下刈り面積も増加し、担い手不足が課題となっている。今後は下刈り作業の労務軽減、安全対策、少人化に繋がるスマート林業を取り組む必要があり、単にコスト面だけでの比較検討は出来ない状況になってきています。」と語られ、スマート林業の加速化と地域に適した林業施業モデルの構築に期待を寄せられました。
今後の本格的な量産に向け、全国各地の林地で製品の最終ブラッシュアップを重ねてまいります。